透明水彩で いちごを描く方法

ここに掲載されている透明水彩画は、Anna Masonのオンラインスクールが提供する
写真を使用して制作された細密画です。Miniature painting.

The transparent watercolor paintings shown here are
miniature paintings created using photographs provided by Anna Mason’s online school.

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光を正確にとらえる ― リアルないちごは「白」から始まる

みずみずしいいちごを描きたいなら、最初にするべきことは“赤を塗ること”ではありません。
光の位置を正確に見つけ、白を守ることです。

注目するのは次の3つです。

  • いちご頂上の主要なハイライト
  • 種の下にできるカーブ状の光
  • 側面や端に入る反射光

これらは最初に「絶対に塗らない白」として確保します。
水彩では後から白を作ることが難しいため、ここが作品の完成度を左右します。

写真をマクロで撮影し、拡大して観察すると、光の形や位置が驚くほどはっきり見えてきます。
この観察が、リアルさの土台になります。

いちごは単色でありながら、輝きを表現することが課題です。キラキラのいちごがどこまで水彩画で描けるか挑戦です。どうしてもジューシーないちごにしたいです。リアルでジューシーで3D表現に挑戦です・・・・
水彩画の筆は 000・0・1・3号を使用しました。
水彩紙は 細目を使用しました。
水彩画用鉛筆はBを使用しました。
使用した水彩絵具

• バーントシエナ
• オリーブグリーン
• ペインズグレイ
• 恒久的なアリザリンクリムゾン
• 永久樹液グリーン
• car色の湖
• 透明オレンジ(代替情報)
• ウィンザーレモン
• 黄土色

イチゴ

みずみずしい光沢を表現するためには、
最初に塗らずに残す「光が当たって最も明るく見える部分」の位置を、正確に捉える必要があります。

しかしこの位置は、思い込みでは描けません。

アンナ・メイソンさん自身も、マクロ機能で自ら撮影した写真を使い、
それを実物よりも大きく拡大して下絵を描いています。

その下絵には、

  • 主要なハイライト
  • 種の下にできるカーブした光
  • 端に入る反射光

が、すべて正確にマーキングされています。

この段階で光を正しく押さえることが、
後の透明感と立体感を決定づけます。

透明感を仕込む下塗り ― 赤を塗る前の準備

イチゴ

下塗りでは、透明水彩の透明オレンジをメインに使用します。
いちごのピンクをより輝かせるために、少し加えます。

ここで重要なのは、光が当たって最も明るく見える部分を完全に避けて塗ることです。

  • 頂上の強い光
  • 種の下のカーブした光
  • 端に入る反射光

これらを守りながら赤を重ねることで、色・明暗・質感・形の差が自然に生まれます。

ただし、この段階では白く残した部分が明るすぎて人工的に見えることがあります。
特に端のハイライトには、水で薄めたニュートラルグレーを薄く広く塗り、明るさを抑えます。

必ず下の赤が完全に乾いてから行うことが重要です。
乾いていないと色が濁ってしまいます。

さらに、他のハイライト部分も、ニュートラルグレーに赤を混ぜた非常に水っぽい絵の具で微調整します。
主要なハイライト部分では、筆先を使って写真に見られる細かな模様を再現します。
これにより、ただの白ではなく「反射している光」に変わります。

イチゴ


3D表現には、黄土色を使用します。
いちごのぶつぶつの部分に適しており、自然な立体感が生まれます。

濃い部分の表現にはアリザリンクリムゾンを使用します。
表面の色の強弱を出すことで、丸みと奥行きが強調されます。


イチゴの濃い部分の描き方 ― 深みは重ねてつくる

イチゴ

リアルないちごの濃い部分は、ただ赤を強く塗るだけでは表現できません。
透明感を保ちながら、段階的に重ねていくことが大切です。


① 明るい層をしっかり乾かす

最初に塗った明るい赤や透明オレンジの層が、完全に乾いていることを確認します。
乾かないうちに重ねると色が混ざり、濁りの原因になります。


② アリザリンクリムゾンで深みを出す

濃い部分には透明水彩のアリザリンクリムゾンを使います。

入れる場所は、

  • 光の反対側の側面
  • いちごの下側
  • 種の周囲のくぼみ
  • 形の境界付近

一度で暗くせず、薄い層を重ねることで自然な深みを作ります。


③ グラデーションで丸みをつくる

濃い色を置いたら、

  1. 筆を洗う
  2. 水を含ませる
  3. 境目をやさしくぼかす

この工程で、いちご特有の丸みが生まれます。


④ 種のまわりで立体感を強調する

種の下側に少しだけ濃い色を入れると、表面の凹凸が際立ちます。
影は線ではなく、やわらかい面として入れるのがポイントです。


⑤ 最暗部は最後に調整する

全体のバランスを見てから、最も暗い部分をわずかに強めます。
最暗部が決まると、ハイライトがより輝いて見えます。


濃い部分は単なる影ではなく、
光を引き立てるための色です。

薄く重ね、ぼかし、乾かしながら進めることで、
いちごはぐっと立体的でみずみずしく仕上がります。 🍓

イチゴ

仕上げでは、透明水彩絵具のウィンザーレモンを使用します。
目的は「黄色くすること」ではなく、赤の中に光を通し、いちご特有の輝きを統一することです。


① 絵の具の濃度

・水を多めにした、かなり薄い状態にします
・パレットの上でほぼ色水に見える程度が目安
・濃すぎると赤がにごるので注意します


② 塗るタイミング

・下の絵の具が完全に乾いてから行います
・乾いていないと色が混ざり透明感が失われます


③ 塗り方

・やわらかい筆にたっぷり含ませる
・表面全体に一気に、均一に薄く広げる
・こすらず、やさしくなでるように動かす
・ハイライト部分は避けるか、極力薄く通す

何度も筆を往復させると下の層が動くため、
できるだけ少ないタッチで仕上げます。


④ 効果

ウィンザーレモンの薄い層をかけることで、

・赤のトーンがまとまる
・表面にあたたかみが出る
・みずみずしい透明感が増す
・光が内側からにじむように見える

結果として、いちご特有の“ツヤ”が自然に生まれます。


仕上げは強く描き足す工程ではなく、
全体を整え、光をまとめる工程です。ほんの一層の透明な黄色が、
いちごを「赤い塊」から「光をまとった果実」へと変えてくれます。 🍓

 




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