レッスンで学んだことを活かしながら、リスのやわらかな毛並みや木の質感、どんぐりの立体感を透明水彩で丁寧に描きました。
今回はレッスンの手順を参考にしながら制作し、最後はレッスンから少し離れて、自由気ままに筆を動かしています。

ここに掲載している透明水彩画は、マルチェロ・バレンギ氏のオンラインスクールが提供する写真資料をもとに制作した細密画です。
はじめに
リスは、透明水彩の細密画を練習するのに適したモチーフです。毛並みや目、ひげ、手足、どんぐり、木など、一枚の作品の中でさまざまな質感の描き方を学べます。リスの体は茶色に見えますが、よく観察すると赤みのある茶色や黄色、オレンジ、グレーなど、複数の色が含まれています。
一色で塗りつぶさず、薄い色を何層も重ねることで、自然な毛並みや立体感を表現しました。
このレッスンで身についた実力確認
・透明感を保った重ね塗り
・細い筆を使った毛並みの描写
・明暗による立体表現
・異なる質感の描き分け
・色の変化を観察する力
・エアブラシを使った背景表現
レッスンのポイントで学んだことの実行
今回の制作では、次のことを意識しました。
・最初から濃い色を塗らない
・薄い色を少しずつ重ねる
・毛の流れと長さを観察する
・光が当たる部分を残す
・暗い部分は段階的に描き足す
・背景とリスのバランスを確認する
・制作前に色の試し塗りを行う
特に大切にしたのは、一気に完成させようとしないことです。透明水彩は、一度濃く塗ると明るい状態へ戻すことが難しいため、薄い色から始め、乾かしながら少しずつ深みを加えました。
制作の流れと考え方
透明水彩の細密画では、描く技術だけでなく、モチーフをよく観察することが大切です。輪郭だけを見るのではなく、光が当たっている場所や影の形、毛が生えている方向を確認しながら描き進めました。
顔、背中、おなか、しっぽでは、それぞれ毛の長さや向き、色の濃さが違います。場所ごとの特徴を確認しながら、細い筆で少しずつ毛を描き込みました。
木の部分では、リスのやわらかな毛並みとは異なる、硬くざらざらとした質感を意識しています。レッスンの工程を終えたあとは、手順から少し離れ、気になった部分へ自由に筆を入れました。正解を探すのではなく、毛を足したり色を重ねたりしながら、気の向くままに描く時間を楽しみました。
使用した道具
筆
・000号
・0号
・1号
・3号
水彩紙
・細目
使用した透明水彩絵の具
・バーントシェンナ系
・オレンジ系
・イエローオーカー
・ローアンバー
・グレー系ミックス
制作手順
✏️ 下書き

水彩紙にリスの形を簡単に描きました。
顔や体、しっぽ、手足、どんぐり、木の位置を確認しながら、必要な線だけを薄く描いています。
簡単な下書きだったため少し不安もありましたが、彩色しながら形を整えることにしました。
🎨顔と耳の下塗りです

バーントシェンナを中心に、顔と耳へ薄い色を重ねました。
最初から毛を細かく描かず、光が当たる部分を残しながら、基本となる色を作っています。
🎨りすの色の濃い部分の装飾です

顔や体の中で、特に色が濃く見える部分を描きました。
毛の流れを確認しながら、細い筆で少しずつ色を重ねています。
🎨りすの足の濃い部分の装飾です

顔や体の中で、特に色が濃く見える部分を描きました。
毛の流れを確認しながら、細い筆で少しずつ色を重ねています。
🎨バックグラウンドは・・エアーブラシで

背景色がリスや木に入らないように、輪郭に沿ってマスキングしました。
マスキングは人生で2回目だったため、隙間ができていないか確認しながら慎重に作業しました。
🎨エアーブラシの用意

エアブラシへ入れる絵の具を混ぜ、背景になじむ色を作りました。
本番前に別の紙へ吹きつけ、色の濃さや絵の具の出方を確認しています。
🎨りすのバックの彩色です

エアブラシを使って、リスの背景を彩色しました。
初めてのエアブラシで少しムラができましたが、一度に濃くせず、薄い色を重ねながら仕上げています。
🌗りすの薄い部分の彩色をはじめる

リスの頭にある明るい毛を、細い筆で一本ずつ描きました。
頭の丸みに沿って毛の向きを変え、自然な毛並みに近づけています。
📦りすの耳の部分の彩色です

耳の内側には淡い色を重ね、外側には細かな毛を描きました。
輪郭を一本の線で囲まず、細い毛先で耳のやわらかさを表現しています。
📦りすの目の部分の彩色です

目の形を整え、光が映り込んでいる明るい部分を残しながら暗い色を重ねました。
目を入れたことで、リスの表情が生き生きとしてきました。
✨りすのドングリの部分の彩色です

リスが持っているどんぐりへ、薄い茶色を重ねました。
手と重なる部分を濃くし、丸みと硬い質感を表現しています。
✨りすの手の部分の彩色です

どんぐりを持つ小さな手と指を彩色しました。
指の間やどんぐりに触れている部分へ濃い色を加え、握っている様子を表現しています。
🌗りすの背中の部分の彩色です

背中の丸みに沿って、毛を少しずつ描き込みました。
バーントシェンナ系やオレンジ系、グレー系を重ね、自然な色の変化を加えています。
🌗りすのおなかの部分の彩色です

おなかには淡い色を使い、背中よりも明るくやわらかな毛並みに仕上げました。
影になる部分だけへ濃い色を加えています。
✨りすが座ってる木の部分の彩色です

ローアンバーやグレー系を使い、リスが座っている木を描きました。
表面の凹凸やひび割れを加え、毛とは異なる硬くざらざらした質感に仕上げています。
🌘りすの全体の彩色で仕上げです

最後に、作品全体の色や明暗を確認しました。
毛並みが少ない部分には細い線を加え、暗さが足りない部分には透明な色を重ねています。
レッスンの工程を終えたあとは、一度手順から離れ、気になる部分へ自由に筆を入れました。
毛を足したり色を重ねたりしながら、時間や正解を意識せず、自由気ままに描く時間を楽しみました。
まとめ
透明水彩は、薄い色を何層にも重ねることで、自然な深みや質感を表現できる画材です。今回のリスでは、やわらかな毛並みや細いひげ、光の入った目、硬いどんぐり、ざらざらした木など、それぞれの違いを観察しながら描きました。
頭の毛や背中、しっぽなどの細かな描写には時間がかかり、作品全体が完成するまでには約2週間かかりました。制作中は思うように進まなかったり、初めて使ったエアブラシにムラができたりすることもありましたが、少しずつ調整しながら最後まで描き進めることができました。
レッスンで学んだ手順を土台にしながら、最後は一度レッスンから離れ、自由気ままに筆を動かしています。決められた手順だけで完成を目指すのではなく、自分が感じた色や毛の流れを加えることで、より親しみのある一枚に仕上がりました。
